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第21期女流棋聖戦第2局
どうも!あたごやま囲碁道場長、茶碗のかどです^^
先日、「あたごやま囲碁道場」と「茶碗のかど」の名前の由来を訪ねられましたので、今更ですが簡単にご紹介です^^
まず、道場名の「あたごやま」は、私の生まれ故郷の山からいただきました。21歳の時、鑑定してもらった占い師に、「将来何か活動をするときは、出身地や恩恵を受けた地名を使うと良い」と言われたのを思い出し、出産詣りにも行った地元の山を使わせていただいてます。
次に「茶碗のかど」は、普段のあだ名がかどさんなのと、茶碗のかどのように、丸く謙虚な姿勢を忘れずにやっていこうという気持ちから考えました^^
ご存知の方も多い、囲碁界の大先輩である「豆腐の角さん」と関係があるのかとも聞かれましたが、今のところ直接お会いしたことはありません(笑)ただ、私も以前から豆腐の角先輩のブログを読んでいて、隠れファンだったところを偶然ツイッターで知り合い、こちらからDMでご挨拶させていただき、仲良くしていただいてます^^私と同じ歳なのに、非常に優しく分かりやすい指導で、本まで出版されていて尊敬する限りです^^
と、こんな感じです!少し(←だいぶかな)余談でしたが、前回に引き続き、謝依旻女流棋聖vs上野愛咲美初段の第21期女流棋聖戦の第2局を解説させていただきますので、お時間が許す限りご覧いただければ幸いです^^
第1譜(1〜27)
第1局と変わって、上野初段が黒番、謝女流棋聖が白番です。この段階で黒7とは元気が良い!
右上三々定石は、白8にカカった白がいるため、黒13で通常の三々定石のようにaと頭を叩かず、一本我慢して伸びるのが正しい形です。
黒19、21と白の眼形を奪いながら追い出し、右上の黒の厚みをバックに戦おうとしています。白24コスミは、一見足が遅い手のように見えて立派な形。次にbとcを見合いにしています。
黒は左辺に模様を張り、白が入って来るのを待っているのでしょう。「模様はお店」ですから、相手が入ってきたところ何かしらお相手して、お金(地や石)を落としていってもらおうと言うのですね^^
第2譜(28〜61)
白28から動き出し、先に戦いを仕掛けに行ったのは謝女流棋聖。黒29の抵抗に白30と機敏な立ち回り。
白42で参考図1、白1とこちらを取ると、黒2アテから4とカケつがれ、分断されます。白5、7とコウを仕掛けても、おそらく黒14までが大まかな予想。白がコウに負けると、黒aで中の白全体も危険で、他にもbなど黒からのコウ材が多く、コウは白不利ということも含めて、白42だったのでしょう。
(参考図1)白7=7の三、黒8=6の三
上辺がひと段落すると、白46と打ち込み、戦場は左辺に移ります。
白60に対して、例えば参考図2の黒1と真正面から受けると、以下4までのように下辺白と連絡され、甘くなってしまうのを嫌い、黒61と下辺白にモタれました。
(参考図2)続いてa、bなどとしても、黒もダメが詰まっていて薄い格好。
第3譜(62〜100)黒65=5の十四
黒73まで、左辺と左下の白の連絡を絶ち、黒は理屈を通しました。
黒89と93は、ワンセットの急所技。白100まで頭を出し合い、競り合いが続きます。
第4譜(101〜150) 白102=11の十七、白104=11の十八、白108=12の十八、白110=13の十八
白102切りから110までのハイは捨て石。少しでも手数を伸ばしながらうまく捨てて、下辺黒6子を攻め取りにしたり、右下隅の味付けにしています。
白140まで捨て石を利用しながら隅で生きることに成功です。ここまでの読みは、攻め合いやゆるみシチョウの手筋を正しく読めないと、実戦では怖くてなかなか打てないかもしれませんね><。詰碁や手筋など、問題として出されれば解けても、実戦で出ると急に分からなくなったりするのはよくあることなので、スラスラ解けるレベルの問題を日頃から繰り返し解いて見慣れておくように、私自身も心がけております^^
黒141詰めは好点。白142が欠かせません。
この後、253手まで進み、地合いが足りないと読みきった白が投了し、黒の中押し勝ちとなりました。
総譜(1〜253) 黒7=8の十三、黒25=3の十四、黒65=5の十四、白102=11の十七、白104=11の十八、白108=12の十八、白110=13の十八、白218=12の十八、黒233=16の十二、白236=17の十二、黒241=16の十二、黒243=1の二
いやぁ〜それにしても、お二人とも本当に力強い!!石が競り合ってる時は互いに一歩も譲らない姿勢ですね!
私はあまり自分から戦いにいく棋風ではなく、時々思い切って仕掛けに行っても空振りしてしまうことが多いので、このお二人の棋譜はとても勉強になりますし、これからもたくさん研究させていただこうと思います^^
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今日も最後までご購読いただき、ありがとうございました^^
読ませて頂きました。解説ありがとうございました。説明を見ながら並べると、
棋譜の意味が分かりやすくて感謝です。(*^^*)
女流棋士の碁は乱戦が多い印象がありますが、この碁も激しいですね。
囲碁小説にすると、面白そうな碁です。特に下辺の攻防は絵になる印象。
私のイメージしている進藤ヒカル(笑)の碁が、こんな感じ?
いつか二次小説の棋譜に使いたいです。
「模様はお店」可愛い表現です。これも、キャラクターに言わせたい、きゅんと来るセリフです。ありがとうございました。(^-^)
皆川様>
いつもご購読とご感想ありがとうございます!
解説、少しでもお役に立てているようで、私としてはこの上ない幸せです。記事の書き方や棋譜の載せ方など、まだまだ勉強中ですので、「こうした方が読みやすい、分かりやすい」など有りましたら、遠慮なくご意見くださいね^^
なるほど!進藤ヒカルのイメージですか!(笑)私も対戦してみたいですが、乱戦になったら瞬殺されてしまいそうです(笑)
皆川さんは、絵がとてもお上手ですよね!ちょっぴり大人向けなところもたまりません(笑)ぜひ、二次小説完成した時には、拝見させてくださいね^^